白壁の町並とその周辺
白壁の町
やない散策ガイド
珍しい町の風景だ。近年、こういう古めかしい場所がだんだん少なくなっている。世に有名なのは、伊豆の下田と備中の倉敷だが、ここにもそれに負けないような土蔵造りの家が並んでいる。歩いている人間も静かなものだし、店の暗い奥にすわっている商人の姿も、まるで明治時代からその慣習を受け継いでいるような格好であった。

松本清張「花実のない森」より


は、「散策絵図」とあわせてご覧ください。

白壁ふれあい広場・観光案内所・町かど広場
「白壁ふれあい広場」は、白壁の町を訪れる観光バス専用の駐車場です。
「観光案内所」や、休憩所、トイレもあります。
石畳の「町かど広場」を通ると、白壁の町並みにつながる、観光の玄関口です。

◆開館時間:9:00〜17:00
◆休館日:年末年始
◆柳井市古市
◆連絡先TEL0820-23-3655

宝来橋と雁木と愛宕地蔵尊


「宝来橋(ほうらいばし)」は、柳井川に最初にかけられた最も歴史のある橋で、当時は、干拓された古開作と柳井津を結ぶ唯一の橋として交通の要としてにぎわったところです。
付近の石段は、「雁木(がんぎ)」といい、川をさかのぼってきた艀から荷物の積み下ろしができるように作られた、当時の船着き場の名残りです。
愛宕地蔵尊は、火伏地蔵ともいい防火の守護です。江戸時代に大火があり、火よけを祈願をして建立されたものです。

白壁の町並み
(国重要伝統的建造物群保存地区)


柳井川の北側、古市金屋地区に残る町割りは、室町時代からのもので、約200mにわたり、街路に面して白壁と格子窓の家並みが続いています。
藩政時代には岩国藩のお納戸として栄え、産物を積んだ大八車が往来してにぎわった町筋で、間口が狭く、奥行きの長い建物は「うなぎの寝床」と呼ばれる江戸時代の商家の造りです。
国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、そぞろ歩きの似合う町並みです。

夏の金魚ちょうちん祭りの前後には、金魚提灯が軒に吊るされ幻想的な雰囲気をかもし出します。

●写真で綴る白壁の町並み

しらかべ学遊館



昔なつかしい民具、生活用品や、大福帳、竿秤、算盤など商家で使われていた道具類が展示してあるのが、「しらかべ学遊館(がくゆうかん)」です。
柳井の伝統と文化、先人達の暮らしぶりが伝わってくる、学ぶことが楽しくなる施設です。
◆開館時間:9:00〜17:00
◆休館日:火曜日(祝祭日の場合は翌日)・年末年始
◆入館無料
◆柳井市古市
◆連絡先TEL0820-22-4518


かけや小路
白壁の通りにひっそりとたたずむ美しい小路は、かつてあった豪商の屋号をとって「かけや小路(しょうじ)」と名づけられました。
柳井川につづき、緑橋付近の雁木(石段)で荷揚げした産品を運んだ道です。
中世に造られた石積み水路の様子もよくわかり、夏には赤手ガニが路上を散歩するため、「かにが路上を横切ります人も車もご注意を」と可愛らしい看板もたっています。

国森家住宅
(国指定重要文化財)
国森家住宅

「国森家住宅」は、18世紀後半に建てられた商家で、細部まで往時のままに保存されており、江戸時代の典型的な商家建築として国の重要文化財指定を受けています。
妻入り入母屋造りの土蔵二階建て、屋根は本瓦葺きです。
◆開館時間:9:00〜17:00
◆休館日:月曜日・年末年始
◆入館:高校生以上200円・中学生以下100円
◆柳井市金屋
◆連絡先TEL0820-22-0177

甘露醤油資料館「佐川醤油蔵」
観光醤油蔵


二重仕込み(再仕込み)という独特の製造法を持つ甘露醤油は、柳井を代表する特産品です。
「佐川醤油」では、醤油蔵の一部を観光醤油蔵・甘露醤油資料館として公開しています。
30本程ある杉桶で醸成される甘露醤油の製造工程と、醤油造りに使われる道具類を見学することができます。
◆開館時間:8:00〜17:00
(日曜・祝祭日は9:00〜16:00)
◆休館日:不定休
◆入館無料
◆柳井市古市
◆連絡先TEL0820-22-1830

やない西蔵
かつて醤油蔵として使用されていた建物を改装したのが「やない西蔵」です。
当時の外観はもとより、中の骨組みをそのままに残しています。
金魚ちょうちん作りや、柳井縞の機織り、染色などを体験することができる工房です。
◆開館時間:9:00〜17:00
◆休館日:火曜日(祝祭日の場合は翌日)・年末年始
◆入館無料(体験は有料)
◆柳井市古市
◆連絡先TEL0820-23-2490

町並みふれあい館・町並み資料館・松島詩子記念館
(国指定登録有形文化財)



周防銀行本店として建てられた明治後期の建物で、日本有数の銀行建築として、国の登録有形文化財の指定を受けています。
一階は町並み資料館、二階は柳井出身の歌手 松島詩子さんのレコードや愛用のドレス、装飾品など約200点が展示された松島詩子記念館として公開されています。
◆開館時間:10:00〜17:00
◆休館日:月曜日・木曜日(祝祭日の場合は翌日)・年末年始
◆入館無料
◆柳井市金屋
◆連絡先TEL0820-23-2137

商家博物館「むろやの園」
(山口県指定有形民俗文化財)
むろやの園帳場

「むろやの園」は、今より300年前に創業した大油商小田家の住居を資料館として公開したもので、南北に119mの奥行き、約800坪の敷地面積は、国内に現存する町家の中でも最大級のものといわれています。
母屋、本蔵、米蔵など11棟の建物があり、代々使われていた生活用具や文書などの珍しい品々が数多く展示されており、隆盛を誇った柳井商人の暮らしぶりが偲ばれる商家博物館です。
県の有形民俗文化財に指定されています。
◆開館時間:9:00〜17:00
◆休館日:水曜日・年末年始
◆入館:大学生以上450円・中高生350円・小学生以下300円
◆柳井市金屋
◆連絡先TEL0820-22-0016

誓光寺
白潟山「誓光寺(せいこうじ)」は、浄土真宗のお寺です。
境内にある小高い丘の上から望む白壁の町並みは美しく、桜の名所としても有名です。
ヒマラヤ杉や、センダンの巨木は、やないの名木に選ばれています。

柳と井戸「湘江庵」

豊後国満野長者の娘 般若姫が、橘豊日皇子(後の用明天皇)に召されて瀬戸内海を上京する途中、この地に上陸し、井戸の清水で喉をうるおしました。
そして、お礼にと不老長寿の楊枝を井戸のそばにさしたところ、不思議にも一夜にして芽を出し、やがて柳の巨木となったと伝えられるのが「湘江庵(しょうこうあん)」の柳と井戸です。
「柳井(楊井)」の地名発祥の地といわれるところで、井戸の清水を飲むと美人になれるとの言い伝えもあります。
現在の柳の木は五代目とのことです。
◆柳井市金屋
◆入館無料
◆連絡先TEL0820-23-3655
(柳井市観光協会)


わんわん寺「光台寺」
光台寺(こうだいじ) 中国明朝の様式を模す独特の楼門は、その下で手をたたくとワンワンと響くことから、通称「わんわん寺」と呼ばれています。
「光台寺(こうだいじ)」は、国木田独歩ゆかりの地でもあります。

隣接する岡の上公園とともに桜の名所としても有名です。
◆柳井市姫田

国木田独歩旧宅
独歩旧宅 明治の文豪、国木田独歩は青年時代の数年間を柳井の地で過ごし、市内姫田にはその旧宅が資料館として今も残されています。
独歩は後に、当時の事を「少年の悲哀」で回想しています。
◆柳井市姫田
◆入館無料(ご見学の際は、事前に柳井市観光協会までご連絡ください。)
◆連絡先TEL0820-23-3655
(柳井市観光協会)

普慶寺
両石山「普慶寺(ふけいじ)」は真言宗のお寺です。
御本尊の千手観音は、大内氏が納めたという平安時代末期から鎌倉時代初期ごろの仏像で、市の文化財に指定されている秘仏です。

柳井天神
県下三大天神のひとつとして知られるのが、柳井天神(菅原神社)です。
4月25日直前の日曜日には、柳井天神春まつりが行なわれ、大名行列が市内を練り歩く様は、まるで時代絵巻を見ているようです。

瑞相寺
放光山「瑞相寺(ずいそうじ)」は、浄土宗のお寺です。
姫田川にかかる橋を渡ると、総檜造りの山門があり、境内を囲む美しい築地塀は見事です。
閻魔十王堂には、亡者の罪業を裁判するという閻魔大王十王十躰と、地蔵菩薩像、奪衣婆像があります。

柳井川と雁木
柳井川にかかる本橋、両運橋、三角橋にかけては、現在、河川公園として整備が進んでいます。
水運が盛んだった時代に荷物を積みおろしした雁木(石段)の復元もされています。
潮の干満で表情をかえる柳井川は、春にはボラの姿をみることが出来ます。上流には、鯉も生息し、白鷺や、翡翠なども見ることができます。

金魚ちょうちん
柳井川にかかる本橋の南側に位置する麗都路ポシェットパークにあるのが、きんぎょちょうちんのレリーフです。

オルゴールの館グリム
日本初の50弁のオルゴールの音色が楽しめるのが「オルゴールの館グリム」です。
オルゴール作家 橋本勇夫氏のオリジナル曲が自動演奏され、10分おきに麗都路通りにその心地よいメロディーが流されます。

陶板画レトロギャラリー
柳井駅から白壁の町並みへいざなう、麗都路(れとろ)通りには、かつて柳井にあった懐かしい風景を描いた陶板画のギャラリーがあります。

レトロ交流プラザ・レトロスクエア・柳井商工会議所


柳井駅前に、平成18年4月にオープンした会館は、愛称を「レトロ交流プラザ」とし、市民や観光客の皆様の休息の場として、特産品や地場産業製品の展示コーナー、観光PR映像コーナーや、金魚水槽、公衆トイレを設置、誰もが気軽に利用できる場として開放しています。
前広場の「レトロスクエア」は、祭りのときにはイベント広場として、また季節季節に市民団体による音楽祭が行われるなど、文化芸術の情報発信基地となっています。

麗都路通り銅像めぐり
柳井駅から白壁の町並みへいざなう麗都路(れとろ)通りには、「花を捧げる少女の像」をはじめ7点の銅像が並んでいます。

柳井駅
柳井の玄関口、柳井駅。
駅の周辺には、金魚ちょうちんをあしらった時計台や、金魚ちょうちんポスト、白壁風の交番もあります。

土曜・日曜・祝日には、やまぐちフラワーランド行きのバスも運行されます。


やまぐちフラワーランド(周辺施設)
歴史と自然に囲まれた、ちょっとおしゃれな花と緑の庭園「やまぐちフラワーランド」は、平成18年4月に完成した柳井の新しい観光名所です。
花の観覧車花くるりん、鑑賞温室、水辺の冒険広場、ビオトープなど、四季季節のお花が楽しめる施設です。

やまぐちフラワーランドのページ

茶臼山古墳(周辺施設)
4世紀末から5世紀初めに造られた、全長約90mの前方後円墳です。
明治25年に地元の少年二名により発見され、この古墳からは、出土当時、日本一大きい鏡(単頭双胴怪獣鏡)が発掘されました。
昭和23年1月、国史跡に指定され、現在は、古墳公園として整備されています。
併設する茶臼山古墳資料館には、発掘品や、古墳の歴史などが、展示されています。
また、古墳頂上からの眺めは素晴らしく、柳井の街、また瀬戸内の海を一望できます。



白壁通り周辺の観光地図「白壁の町やない散策絵図」



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